報道関係各位
1999年7月13日
クオリティ株式会社
ネットワーク管理ソフトベンダ、クオリティ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:浦 聖治)は、台湾のソフト開発会社Zeon Corporation (本社: 台北市 社長 T.C.TUNG)と、Zeon社が開発したPDF生成ソフト「DocuCom PDF Driver4.0J」の日本国内における販売とOEM販売に関して合意しました。クオリティは「DocuCom PDF Driver4.0J」を国内の法人に対しPDF生成ツールとして発売します。
PDFは、Adobe社がプラットフォームに関係なく表示するために開発したオープンなドキュメントフォーマットです。「DocuCom PDF Driver4.0J」で生成されたPDFは「PDF Ver.1.3」に準拠しており、先月Adobe社から発売されたAdobeAcrobat4で作成されるPDFと同じフォーマットです。したがって 「DocuCom PDF Driver4.0J」で作成されたPDFファイルは、AcrobatReaderで表示したり、その他の機能を利用することができます。
AcrobatがプロフェショナルDTPをターゲットマーケットとしているのに対し、「DocuCom PDF Driver4.0J」はビジネスユース(オフィス文書・基幹文書など一般の企業内で作成される文書)をターゲットとしています。通常のアプリケーション で文書を印刷するのと同様の感覚でPDFを生成できるので、エンドユーザが手軽に利用できる製品です。簡便な操作性に加え、日本語TrueTypeフォン トの埋め込み、文字やグラフィックのすかし、画像圧縮の指定などの高度な機能も兼ね備えています。
クオリティは、これまでパソコンネットワークの管理ソフトウェアを企業の情報システム部門に販売してきました。現在までに、ライセンス管理ソフト 「KeyServer」を累計28万クライアント、IT資産管理ソフト「Quality Network Distributor Plus」を累計12万クライアントを販売してきました。「DocuCom PDF Driver4.0J」は、従来の管理ソフトとは異なる「ドキュメント管理」という分野で、企業の情報システム部門の悩みを解決できるツールとして販売展 開をおこないます。
発売開始は8月下旬を予定しています。法人向けライセンス販売が中心で、価格はオープンプライスです。初年度年間の売上目標は、製品販売およびOEMによる販売を合わせて2億円を見込んでいます。OEM供給先には、スキャナー・プリンタ・文書管理システム・年賀状ソフト・メールソフトなどを予定しています。
Windows95/98
本社:台北市、社長:T.C.Tung、10年前の1989年にCADやエンジニアリングデザインを支援する会社として現社長のT.C.Tungが設立。ダブルバイトのDTPシステム開発、ダブルバイトのPDF Ver.1.2準拠のPDF生成ソフト「DocuCom Ver.2.0」の開発で実績がある。
近年デジタル機器の発達により、文書の保存形式は「紙でのファイリング」から「デジタルでのファイリング」に変化してきました。ワープロ機、光ファイルシ ステム、そしてパソコンと利用機器は急速に変わっています。私たちはその時点でのハードウェア、OS、アプリケーションで文書の保存をしています。そし て、ほんの数年前に作成した文書を利用するのにも非常に苦労してしまうという問題に今直面しています。デジタル文書の保存形式は将来も保証されているとい えるのでしょうか。不安に思いながらも技術が解決してくれると、信じて利用している人も多いと思います。このデジタル文書の将来にわたる問題は単なる フォーマットの問題だけではなく、フォントや文字コードについても同様に考える必要があります。PDF Ver.1.3は、ダブルバイトフォントの埋め込みができるようになったことで初めてダブルバイト環境に対応したPDFであり、これらフォントや文字コー ドの問題を解決できるフォーマットといえます。
オフィス内でやり取りされる文書の問題として、メールやグループウェアへ添付されるファイルもさまざまな問題を抱えています。多種多様なソフトウェアで作 成されるため、OS、ファイルフォーマット、ソフトのバージョンの違いで、ファイルを開くことさえできないことがあります。この問題を解決するために、ソ フトウェアやそのバージョンの統一をしていくことは、費用の負担を招きます。そして、オフィス文書によって広がるウイルス問題も解決させたい問題です。
PDFは、これらの問題をも全て解決できるフォーマットといえます。
さまざまなデジタル文書の問題を解決してくれるPDFですが、これをすべてのクライアントで利用するうえでは、ひとつの問題がありました。それは、 Acrobatが高額であり企業で全員が利用するのに適していない価格であることです。PDFは、企業間の流通と将来を保証した保存形式としてデファクト スタンダードになり得るものと考えます。クオリティは、このPDFを生成するツールを企業が考える適正な価格で提供することを考えました。
- 記述内容は 1999年7月13日現在のものです。
- 記載されている会社名および商品名は各社の商標または登録商標です。